骨の代謝を知ろう

骨代謝に注目して芯から強くなろう

筋肉と体脂肪は日々意識しやすいが、「第三の体組成」である骨はダークホース。

気づかないうちに弱り、錆付き、劣化するので、関節ともども要注意です。

本日は骨代謝についてご紹介いたします。

骨粗鬆症

骨の老化は思ったり早く生じます。

骨量のピークは腰椎で20歳前後、大腿骨は30代から減少していき、45歳以降は男性でも年に約2%ずつ骨密度が減っていきます。

骨粗鬆症という言葉を聞いたことはありませんか?

骨粗鬆症とは骨の密度がスカスカになり骨折しやすくなる病気です。

高齢の女性だけでなく、男性にも起こるリスクのある恐ろしい症状です。

骨の健康度チェック表

  • ・・・極端な食事制限によるダイエットをしたことがある
  • ・・・乳製品全般をあまり口にしない
  • ・・・青魚が苦手だ
  • ・・・アルコールを毎日のように飲む
  • ・・・コーヒーを1日10杯以上飲む
  • ・・・学生時代に運動部に所属したことがない
  • ・・・ここ数年運動不足気味だ
  • ・・・日光にあまりあたる機会がない
  • ・・・最近、身長が低くなった
  • ・・・背中が丸くなったと人から指摘されたことがある

当てはまる項目がいくつある?

  • 0個   あなたは安全圏です。
  • 1~3個  骨の老化の入り口です。注意が必要。
  • 4~6個  既に骨の老化が始まっている恐れがあります。
  • 7個以上   かなり骨の老化が進んでいる可能性があります

一見、頑健そうな骨は日々再生されている

それではまず、骨の成り立ちをご説明いたします。

骨を形作っているのはカルシウムとコラーゲンです。

建物で例えるならコラーゲンは鉄筋・カルシウムはコンクリートです。

これを「骨基質」「骨塩」といいます。

骨組織は一見盤石の様だが、一定のサイクルで古いものが壊され、新しいものに生まれ変わっています。

これは文字通り「骨代謝」と呼ばれるサイクルです。

骨代謝を促しているのが3つの細胞で、「骨細胞」「破骨細胞」「骨芽細胞」です。

骨組織
カルシウムとコラーゲンで主に作られている骨組み

骨細胞
骨の細胞全体の約9割を占める、骨代謝の司令塔。
破骨細胞
骨の細胞全体の約9%。骨を溶かして壊すのが役割。
骨芽細胞
骨の細胞全体の約1%。新しい骨を作り出すのが役割。

破骨細胞が古いカルシウムやコラーゲンを溶かして血液中に放出(骨吸収)すると、今度は骨芽細胞が血液中のカルシウムやコラーゲンを材料に新たな骨を作ります(骨形成)。

このバランスをコントロールしていつのが骨細胞です。

このようなサイクルで若者なら約2年、高齢者なら約5年で全身の骨が全てとりかえられます。

骨代謝の流れ

約4週間
1.
骨吸収
破骨細胞が骨の表面にくっついて酸や酵素を出し、古いカルシウムやコラーゲンを溶かして血液中に吸収させる。
約4ヶ月
2.
骨形成
骨吸収によって削り取られた部分に骨芽細胞が集まり、血液中のコラーゲンやカルシウムを利用して新しい骨を作る。
それ以降
3.
休止期
骨をこれ以上作りださなくていい状況では、骨細胞が骨形成を止める。骨芽細胞の1部は骨細胞になり、残りは骨の表面で休止する。

上記のように骨はどんどん生まれ変わっていきますが、材料となるコラーゲンやカルシウムが不足すると、骨粗鬆症を促進させてしまう結果になります。

そうならないように、普段の食事の栄養のバランスを意識し、偏った食事をしないように心がけましょう。


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